コラム
Webサイト運営の課題解決と効果的な運営を目指す
サービスや技術が高度化・多様化の一途を辿る時代。Webサイト担当者のみなさまも、顧客のニーズに対して、Webサイトで対応すべきことがどんどん増えていることを実感しておられるのではないでしょうか。Webサイト担当者のみなさまからよくお伺いするのは、「日々のWebサイト運営の業務が多く、本来やるべき業務に手が回らない…」というような内容がほとんどだったりします。ここでは、ウェブサイト担当者さまのお悩みや運用上の課題を深掘りしながら、効果的な運用を行うための施策例をいくつかご紹介します。
目次
- Webサイト担当者さまからよくご相談いただくお悩み
- Webサイト運営上の課題を考える
- Webサイト運営を効果的に行うための施策例
1. Webサイト担当者さまからよくご相談いただくお悩み
社内状況についてのお悩み
・日々の業務が多すぎてスタッフの業務負荷が増大している
・業務の多さに比例して社内のリソースが足りない
・Webサイト運営に精いっぱいで、本来やるべき業務に注力できない
・社内ルールなどの蓄積やスタッフのスキルアップに時間を割く余裕がない
外部発注先についてのお悩み
・依頼したことだけでなく、もっと提案してほしい
・商品やサービス内容の理解が足りず、満足のいく提案が出てこない
・制作に関するやり取りや、クリエイティブそのものがマンネリ化している
・希望の期日に間に合わないなど、こちらの要求に応えてくれない
2. Webサイト運営上の課題を考える
われわれも実際に数多くのWebサイト運営に携わり、お客さまから相談を受ける中で、Webサイト運営の問題点は多岐にわたり、どこから手をつけていいのか分からないというお話をよく伺います。それは、関わるステークホルダーが多く、手順や範囲が広いために問題が複雑化しやすいというWebサイト運営の根本的な状況にあるように思えます。しかし、各工程ごとに起こりがちなトラブルから整理してみると、意外にシンプルな構造だったりするのです。
Webサイト運営全体の流れを振り返ってみましょう
Webサイト担当者のみなさまを取り巻く、一般的な関係図を示してみました。「Webサイト担当者」は「関係部署」と情報共有・連携しながら、施策や制作を進め、「上司」へ承認をとります。また「Webサイト担当者」は「外部発注先」へ指示、制作を進めていき、ステージングでのテスト確認〜本番公開まで進行していくという流れです。
各工程で起こりがちなトラブル
1)社内状況
情報共有・連携をすべき「関係部署」とコミュニケーションをとる体制やフローがないため、齟齬やすれ違いが生まれやすく、施策の実施そのものに影響が出てしまうことはよく起こりがちです。また「上司」への確認〜承認のフローが明確でないために、スケジュールの遅延をきたしてしまう、というお悩みもよく伺います。
2)外部発注先
「外部発注先」との間では、数多くのタスクやフローが複雑に絡み合い、全体を管理しきれないといったことも起こりがちです。また、頻繁に似たような更新をしているのにもかかわらず、業務に関する情報を蓄積する余裕などなく、効率化やスキルアップができないという切実なお悩みもよく耳にします。
3)テストから公開まで
制作の仕様が固まり、クリエイティブが出来上がったらステージング環境でのテスト確認〜本番化されますが、ここでよく起きるのは、作業手順ミスによるトラブルや品質の確認漏れなどです。リリース前のタイミングではできる限り円滑な進行が望まれます。
3. Webサイト運営を効果的に行うための施策例
それぞれの課題において、施策例を一部ご紹介します。日々の多忙な業務の中で、Webサイト担当者さまの課題解決や効果的なWebサイト運営に少しでも参考になれば幸いです。
指示系統や作業フローが不明確な場合
- 体制図の整備(役割分担、承認フローの明確化)
- 進行ルールの策定(進行時の決めごと、チェック・納品ルールなど)
- 効果的な会議体の策定(定例会議、分科会、緊急会議など)
タスク管理やスケジュール管理が不明確な場合
- タスク管理表の整備(優先順位、緊急度の明確化)
- スケジュール表の整備(日、月、年単位のスケジュールの明確化)
- コンテンツ計画書の整備(年間の行事も加味した戦略計画)
作業の効率化が図れていない場合
- 原稿、素材のフォーマット化(入稿シートなど)
- テンプレート、コンポーネント化(CMSの導入など)
- ツールの効果的な活用(コミュニケーションツール、チェックツールなど)
品質基準が明確でない場合
- 品質管理チェックシートの整備
- 課題管理チェックシートの整備
- ガイドライン、運用マニュアルの整備
外部発注先の対応が悪い場合
- なぜ対応が悪いのか?その原因を率直に確認する
- 原因をもとに双方で改善を図る
- 改善が困難な場合、業者の変更を検討する
社内承認フローが不明確な場合/社内業務連携が図れていない場合/人手不足やスキル不足の場合
- エスカレーションフローの整備
- 関係部署とのビジョン、目的、目標の共有
- 業務wikiの蓄積、採用計画の見直し、外部人材支援の活用
これら施策をすべて実施することは、現実的に並大抵のことではありません。但し、本来は何をやるべきなのか? 何をやることがベストなのか? を分かっていてできていないのと、分からないでできていないのとでは、大きな差があります。現在置かれている課題を把握した上で、優先順位をつけ、改善できるところから1歩ずつ組み立てていくことが重要となります。
プロネクサスでは、長年の運用経験から企業さまの様々な状況や事情に触れて参りました。理想だけではない現実を理解した柔軟な対応やご提案が強みです。それらを評価頂き、10年以上お取引をさせて頂いているクライアントさまも多数ございます。現状置かれている課題を明確化し、1歩ずつ改善して、お客さまが競争優位に立ち、更なる成長を成し遂げることのできる理想の体制を実現するために、弊社がいつの日か、お客さまのお役に立てることを切に望んでおります。